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ことばを教えてもらうためのアイデア集(随時更新予定)

 G氏が言っていました。「その言語で言いたいことが何でも表現できる。冗談を言ったり、泣いたり怒ったり笑ったり、日常生活のありとあらゆることができる。それが自分のことばだ」と。私たちが目指す琉球のことばの習得も最終目標はそこにあります。そこに一歩近づくためのアイデア集です。

※ 言葉を教えてもらう時は、復習用に話者の許可を取って録音することをお勧めします。

▶ 話者と何か一緒に作業をする場合

​【課題】話者に日本語で何かを指示された場合、「それは〇〇のことばで何て言うの?」と質問してみてください。目上の人に言う場合や、友人に言う場合、目下の人に言う場合など、表現がどのように変わるかも聞いてみてください。次回、自分がその表現を使えそうな機会があったら、間違いを恐れず積極的に使ってみてください。

【理由】実際の状況にぴったりな表現を学ぶことができ、その表現のニュアンスを理解することができます。

▶ 愛着のある思い出の場所

【課題】話者に、愛着のある思い出の場所について聞いてみてください。また、そこで誰とどんな会話をしたか聞いてみてください。それが、琉球のことばでのやりとりだった場合は、実際に話していた琉球のことばでのやりとりを再現してもらってください。

【理由】実際の話者同士の生きた会話のやりとりを聞くことができます。将来、自分が会話するときの参考になります。また、話者にとって愛着のある場所が今はもうない可能性もあります。私たちの知らない記憶を受け継ぐ大切な機会でもあります。

▶ ビデオレター100日チャレンジ

【課題】毎日連続してできなくても構いません。自分の何気ない日常を1分間切り取り、誰かに語り掛けるように自分自身を録画/録音してみてください。使うことばは何語でも構いません。自分の思いつく琉球のことばがあれば、失敗を恐れず、それもどんどん取り入れて表現してみてください。

【理由】自分がどんな表現を必要としているのかが分かります。〇〇って琉球のことばではどんな風に表現するんだろう?という疑問が浮かびます。それを身近な話者に質問して教えてもらってください。琉球のことばを口にする自分をイメージできるようになります。

繁多川公民館3分間スピーチ

那覇市の繁多川公民館での集まりで好評のイベント。実際にこのイベントに参加しなくても(地域によってことばも異なりますし)、自分の記録用にやってみる価値があります。

【理由】上記のビデオレターよりも分量が多く、自分の意見を表現するために、もう少し高度な語彙と文法が必要になります。こちらも、身近な話者に助けてもらいながらスピーチ内容を完成させてみてください。

▶ 小さなお子さんと接する機会が多い方へ

【課題】琉球諸島に関係があるか否かを問わず、お子さんが好きな絵本や手遊び歌などを身近にいる話者に手伝ってもらって琉球のことばにアレンジしてみましょう。

【理由】子供の頃に親しんだ物語や歌は、一生の想い出となります。また、地域の他の方たちにとっても大切な財産となります。

▶ 日本語を介さず、直接、琉球のことばだけでやり取りする方法(作成中)

【理由】何語を吸収するにも、自分が理解できるか否かを問わず、ことばのシャワーをたくさん浴びることが大切です。日常生活の中で耳にする機会が少なくなってしまった琉球のことばにたくさん触れるには、身近な話者に琉球のことばでたくさん話しかけてもらうことが大切です。

▶ 言語学者が辞書作りをするときに用いる体系を応用した方法(作成中)

【理由】生活全般で使用する表現を網羅することができます。

▶ タスクベースの方法(作成中)

​【理由】「挨拶する」「買い物をする」「誰かの家にお邪魔する」など、特定の場面で頻繁に現れる定型表現を学ぶことができます。

今後も様々なアイデアを少しずつ追加していきます。ご自身で思い付いたアイデアも是非いろいろ試してみてください。

※ ​現在、博士研究プロジェクトの一環として、MAI-Ryukyusの有効性と課題について詳細な分析を進めています。「身近な話者との時間」を報告または録音してくださる方のご協力を求めています。ご興味のある方は研究に参加するをご覧ください。

更新日:2020年6月7日

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